星屑が消えた日



初めて言われた、お兄ちゃんに似てるだなんて。


明るく、活発的で誰にでも優しくて、勉強ができるお兄ちゃんはわたしの憧れで大好きだった。

もうこの世にはいない、跡形も無く消えたのだから。


「おっと悪い引き止めちまって、新入生はまず体育館集合だから、あの渡り廊下をぶっちぎったとこの建物の中入っておいてくれ」


「わかりました」


お辞儀をして、私は早足で体育館に向かった。
心臓が掴まれたように痛い。


こんなときいつも私を癒してくれる春馬も今はいなくて、

どうしようもない不安が私を襲う。



今更自分の決断を選んだってもう遅いんだ。


私は自ら春馬と離れることを選んだんだから、

笑え笑え笑え。


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