恋する24時 2
突然、甘ったるい口調と
キツイ香水の匂いが近くでした。
見上げると、バッチリメイクした
うちの会社の内勤制服に
ブランドのランチバック。
巻き髪を大きなクリップで1つに纏めた
派手な印象のお姉様っぽい人。
えっと、ダレだっけ?
顔はなんとなく覚えているくらいの
会社の人、……総務だったかな?
可児先輩の名前を出したから
たぶん、アタシに用事なんだろう。
「……お疲れ様です、今日可児先輩は、朝一で新規の仕掛けに行っています、ご伝言があれば承りますが?」
「フン、あんなヤツに用なんてないわよ、あなたもよくあんなツマラナイ男と付き合っていられるわね、早く別れた方が幸せよ?」
「……」
別れろと言われても
ただの後輩なので返事に困る。
て言うか、そもそもこの人
アタシに何の用なんだろう?