恋する24時 2

「……」




 に、26年間

 彼氏とかいなかったんですよ?

 仕方ないじゃないですか……。



 う~、アタシは恥ずかしくて

 熱くなる頬を押えてうつ向いた。



 モチロン、襲われた当初は

 頻繁に来るフラッシュバックで

 そんなことを考える

 余裕さえなかったけれど……。




「……先輩、それを言うのは反則です」




 1か月以上毎日

 あんな風に優しく抱きしめられて

 意識をするな、と言う方が

 無理な話だと思います。



 なるべく、考えないように

 迷惑かけないように

 意識しないようにしていたのに。



 こんな風に暴くなんて

 反則です。




 これじゃあ夜、意識しちゃって

 眠る所じゃなくなってしまう。



 1人では眠れなくて

 またヘロヘロになるから止めて欲しい。




「……ん~、でも由似ちゃん、オレの事好きでしょう?」




!?



 顔を上げると

 真っ直ぐにアタシを見つめる

 先輩の眼差しに捕らえられた。



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