恋する24時 2
「ありがとう、でも大丈夫なの?」
「このデーター探すのに、後1時間はかけても平気なんで」
そう言って、伊織さんを見て
ニッと、笑うと
伊織さんは
困ったように笑って吹き出した。
「大胆にサボりながら、あたしの手伝いじゃあ、前野さんも叱れないね」
「いいんですよ、前野さんは甘々なんで」
今日は可児先輩もいないし
ここにチェックは入らないだろう。
「 前にリストアップしていた昔の企画、使う事になったンすか?」
アタシが渡した紙類を
伊織さんが確認して仕分けている。
「そう、単体じゃなくて今の企画と取り混ぜて使ってみようって、久我とあたしの入る大きめ催事で試すコトになったの」
伊織さんと久我さんは一課だけど
鈴木主任とは別に動く
新しい企画を試したり
検証した物をデーター化して
大型催事に生かしたり
企画部にレスポンスしたり
他の課にやり方を教えている。