恋する24時 2

「……加藤さん」




 あなただけが、頼りなんです。




「……さっき断ってしまった、シチューを教えるの、わたしでよければお手伝いしますから」



「……」



「他にもあれば、一緒に作りましょう? だから、少しの間で良いので、わたしのふぇろもんを抑えるのを一緒に考えてもらえませんか?」



「……」




 わたしの言葉に、顔を上げて

 困ったような顔をしたり

 シチューの所でピクッと反応したり

 その後は、もの凄く複雑な顔をして

 わたしの方を真面目に見据えていた。



 お願い、加藤部長……。




「―――……じ、条件が一つ、あるんですが」




 条件?




「……どのような?」



「三ヶ月と言う期間だけ、料理を教えてもらう度、月森さんの言うフェロモンを抑える事を、一緒に考えるのを付き合います」



「は、い、……それが条件でしょうか?」



「いえ、……その間、守って欲しいことがあります」



「はい?」


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