恋する24時 2



「ここの高層ホテルのレストランのランチが美味しいんです」




 佐竹さんのショップを出て

 人気の少ないエレベーターに乗る。



 ウキウキしているのが

 わかりやすいくらい

 加藤部長って、こんな人だったの?

 と思えるほどで……。



 接点がなかったから仕方ない事だけれど

 噂で聞くイメージとは

 かなりギャップのある人だった。



 休日だから?



 取り合えず、美味しいご飯に

 目がない人なのかしら?




 ハンバーグ食べている時も

 可愛かったな……。



 ハッ、わたしったら何を考えているの?

 10歳以上も年上の人に可愛いだなんて。




「月森さん?」



「はい?」




 エレベーターの中

 何とも言えない表情をした加藤部長に

 顔を覗き込まれていて驚いた。



 どうしたんだろう?




「あの、……今、何を考えてました?」




 ドキッ



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