恋する24時 2
「いっ、たぁ……」
膝擦り剝けた、多分血だらけ
でも、そんな事気にしていられない
速く立って逃げなければ……。
思いの外、ぶつけた膝が痛くて
上手く立ち上がれない。
「い、痛い……、速く逃げなきゃ……」
やっと立ち上がって
走ろうとしたら、膝に激痛が走った。
でも、逃げなくちゃ
殺されちゃう。
何とか、ビッコを引きながら
とりあえず逃げる。
そんな状態じゃ
直ぐに追いつかれるのがわかっていても
まだ、死にたくない。
何もしていない。
直ぐ近くで、砂利を踏みつける音がした。
背筋が強張っても
アタシは、少しでも逃げるために
足を進める。
公園の出口は見えるのに
まだ、100メートルは距離があった。
「お姉さん、……いってぇよ?」
「……」
アタシは、振り返らずに歩く。