恋する24時 2

 殴られた時の顔の腫れのおかげで

 営業の仕事が

 出来る状態ではないので



 病院で治療と検査をしたり

 警察に被害届を提出したり



 主任の前野さんと

 会社の外で会い

 怪我の報告と休みの手続き

 今後の仕事の事の打ち合わせもしたり



 精神的に参ってしまっていたので

 カウンセリングの紹介を受け

 一日置きに通う予定でいるから



 思いの外

 忙しい2週間になりそうだった。




「大丈夫だよ……、由似ちゃん」




 隣で寝ていた、可児先輩の腕が

 震えて固まるアタシごと引き寄せ

 強く抱き締めて……




「もう、あの男は捕まって、由似ちゃんの近くにはいなから……」




 安心する言葉を繰り返し言って

 眠らせてくれる。




「……大丈夫だから、安心して眠りな?」




 ホッと、安堵のため息をつき

 アタシは、身体の力を抜いて

 目を閉じる。



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