恋する24時 2

「そんなに緊張しなくても大丈夫、オレだって出来たんだから」




 仕事限定の頼もしい笑顔で

 可児先輩は笑う。




「……はい、でも何かあったら相談させてください」




 我ながら

 先輩離れ出来ていないセリフで

 情けないけれど……




 仕事の時の可児先輩は

 本当に頼りになる人なので

 つい不安な自分が突いて出てしまう。



 新人教育に手厚い二課だから

 許される甘さかも知れない

 けれど、やっぱり心配なので頼りたい。




「もちろん、フォローはするから言ってください」



「すみません、ありがとうございます」



「んじゃぁ、仕事の話はおしまいね~」




 !?



 さっきまでのカッコイイ顔が

 一瞬で消えて、可児先輩は

 へらっと、笑いビールを煽る。




「……」




 この人、ずっと仕事してればいいのに

 マジで残念すぎる。



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