恋する24時 2
でも、それで
先輩の時間を頂いていい理由に
はならない……。
「体の傷みたいに、治ったのがすぐ分かればいいのにね、トラウマ的なものは本当にわからないから、オレなんて突然牡蠣であたって、その後食えなくなったし」
「そんな事、ありましたね……」
あの時は、悠人先輩と貴梨香と
4人で大慌てで救急車呼んで
大変だったな……。
「ダメだったものが、大丈夫になる事もあるし? 時間がかかるのは仕方ないと思うから、もう少しの間だけ、由似ちゃんは他人に甘えてみてもいいと思うよ? いつもは全然甘えないんだから」
「今回は、甘えさせてもらっていますよ? ……アタシ、先輩にもう、返し切れないくらいたくさん貰っています、これ以上先輩の大事な時間まで奪えないです」
可児先輩は、急に可笑しそうに
笑い出した。
「……」
全然笑う所じゃないんですけど?