恋する24時 2

「……」




 と言われても

 何処に行けばいいのかわからない。



 さっきの話の後に

 当たり前に『おいで』とか言えちゃう

 先輩はやっぱりテンポが難しいよ……。



 まだ、心臓が変にバクバクしてるし

 正直今、抱きしめられると困る。




「由似ちゃん?」




 うっ……、声のトーン怖いし。




「はい、あのぅ……、何処へ行けば?」



「こっち来れる?」




 先輩が、自分のいるすぐ横の

 シーツを叩いて見せる。




「……はい」




 おずおずと、先輩のすぐ横に移動する。




「抱き枕っぽく、抱きつける?」



「……この辺で、いいですか?」




 なんとなく検討をつけて

 お腹の方に触れてみる。




「……ん~? ギュウッて、出来るように上のがいいかな?」




 マジで、寝る位置決めるとか

 変な感じ過ぎ……。



 まぁ、でも

 アタシの為なんだけれども。



 言われたように

 ギュウッて出来そうな位置に

 抱きついてみた。



< 79 / 186 >

この作品をシェア

pagetop