恋する24時 2
◇ 罪悪感とパンケーキ
「へぇ、じゃあ可児さんって、一晩中一緒に寝てくれて、由似のフラッシュバックを押えてくれてるんだ? スゴいね……」
明日実が、紅茶を片手に
クッキーを頬張って言った。
「うん、だから、なんとか一人でも眠れるようにしたいんだよね……」
お盆休みの後半…――
明日実と遥花と
3人でパジャマパーティの日。
「それにしても、可児先輩って、噂と全然違う人みたいだね?」
遥花が、ポットを手にして
みんなのカップに
追加の紅茶を注いでいく。
「本当に、……1か月も由似のフォローしてくれてるんだもんね、いい人だよ」
2人の中の先輩のイメージが
変わってくれて嬉しかった、けど。
アタシは、先輩が出張に出た夜から
悪夢のように繰り返される
フラッシュバックでまた
眠れなくなっていた。
もう4日はまともに眠れていない。
「それより、由似大丈夫?」
「えっ?」