恋する24時 2

「……ごめん、なさい」



「由似ちゃんが、あやまる必要はないから!」




 苦しい、感情の爆発が止まらない。

 可児先輩に

 これ以上の迷惑はかけたくないのに

 涙が、震えが止まらない。




「由似ちゃん……」




 いつもの

 先輩の声のトーンじゃなかった。



 アタシの様子がおかしいからだ。



 先輩の腕に力が入って

 さっきより強く抱きしめられる。



 苦しいのに、それがホッとするくらい

 アタシの精神状態が

 ヘンになっているみたいだ。




「先輩、……ごめんなさい」



「由似ちゃん?」




 どうすればいいかわからない。



 頭が、朦朧とする。



 自分がどうなってしまうのか

 怖くてたまらない。




「ごめっ、……なさい」




 アタシは、可児先輩にしがみつくように

 ギュッと抱きついて



 何度も何度も先輩に謝って

 全ての感情を吐き出すように

 涙をこぼした。



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