恋する24時 2
「オレそろそろ自分の部屋に戻りたいんだけど……、いいかな?」
ごもっともです、是非お願いします。
あぁ、良かった
先輩もやっと自分の部屋で生活できる。
「はい、どうぞです……」
あれ?
でも、夜アタシはどうしよう?
「……」
「だからね、オレの所で一緒に住まない?」
「えっ?」
「悠人が貴梨香ちゃんと住む前に使ってた部屋が空いてるでしょ? だからルームシェアする感じでどうかな?」
あぁ、そう言えば
悠人さんの部屋が空いてるって
前にボヤいてたな……。
引っ越しか……。
そう言えば、カウンセリングの人に
環境をかえるのもいいって
言われたことがあったな……。
「そうすれば、夜はそのまま一緒に寝れるし、家賃ここよりは安くなると思うし、悪くないてしょ? 返事は直ぐじゃなくていいから、考えといて?」
「……は、い」
「あと、明日から催事始まるけど、お客様相手だともう甘えられないから……、もしダメそうなら内勤に入る覚悟はしておいてね?」
「はい」
そうだ、明日からは仕事が始まる。
そこは甘えてはいられない
アタシはグッとお腹に力を入れて
背筋を伸ばして頷いた。