恋する24時 2
「しばらくは様子見だけど、前野さんに大丈夫だったって報告しておくよ」
「はい、お願いします」
スタッフの方たちに挨拶して
催事の商品を片付ける。
「由似ちゃん、今日寝る前に話があるんだけどいいかな?」
「? はい、えっと……、今日はどっちにしますか?」
いつも、寝る部屋は可児先輩が決める。
ホテルだから間取りは同じだけれど
先輩の中の法則があるのか
毎回決まっていなくて
「ん~、今日はオレの所ね」
「はい、わかりました」
話ってなんだろう?
罪悪感潰すとか言ってたヤツかな?
正直、あれから先輩は天才モードと言うか
無言で中を見つめ、頭をフル回転して
何かを考えている事が多く話かけずらい。
「……」
罪悪感を潰すという事だって
結局はアタシの為と言うか
先輩が怒って考えることではないのに。
申し訳ない気持ちが
心の中をぐるぐるする。
もう、ごめんなさいもすみませんも
聞いてはくれないから
言わないけれど。