月夜に消えた、あの日に。
月夜に願って
違和感
今日は一段と、月光が眩しい。
なんだか奇跡が起こってもおかしくないような、そんな夜。
拭っても拭っても零れ落ちる涙のせいか、
ただの雰囲気に気を任せ、手紙を握りしめて
願ってしまった。
冷たい空気が顔にまとわりついて、目を開けると見覚えのある天井が視界に入った。
下からは聞き飽きたお母さんの怒鳴り声。
「葉由、早くしないと遅刻するわよ!」
体を起こすと妙に体がだるい。
いつもの朝 いつもの景色
なのに、何故か原因不明の違和感を感じる。
ぐしゃっ
枕元にあった何かに触れた。
「手紙?」
開けようと思ったその時、
お母さんの怒りが最高に達した。
壊れる勢いで私の部屋のドアを開け怒鳴った
「何回言わせんの遅刻だって、早く!!」
「は、はい…」
後で読むか…
「行ってきます。」
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