色付く世界の真ん中で


気がついた時には
私の体は木の箱に入れられ
燃やされて、骨になっていた
そして
部屋から出られなくなっていた

お母さんは
どこかへ行ってしまった

入れ替わる住人のテレビから
犯人は捕まってないことを知った

10年近く経ったのに
変化なんてあるわけないと
思っていた


でも
今目の前にいる彼女は?

あの時と何ら変わりない
真っ直ぐなひとみと
色素の薄い目と肌と髪


私の居住者である彼の

彼女だと、いうのか


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