色付く世界の真ん中で
彼が、彼女の肩に触れ
顔を近づけた
1ヶ月
1ヶ月そこらとはいえ
一応同居人である彼に
私は独占欲を
抱いていることに気がついた
そこからは早かった
私は力を込めて
彼女を彼から引き剥がした
そのさい
彼女は私と目が合った
やっぱりこいつ
見えていた
私は怒りを抑えられなかった
この姿になってから
10年はたつが
死んだ時は、まだ中学生だった
彼女は逃げ惑い
なんとかして部屋から逃げていった
開け放たれたドアから
熱気が流れ込んできた
ふりかえって
彼を見ると
彼も私を見ていた