色付く世界の真ん中で


「き、君は...」


彼は私の目をしっかりと見据えて
口を開いた

私はただ
唖然として
状況を理解しようとした

私がおこって
力を使った時に
彼にも私が見えるようになってしまったのだろうか

何も答えない私を見て
彼は痺れを切らしたのか
私の横を素通りし
扉を閉めてから

低く、冷たい声で

「話を聞こうか」


そういった



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