前略、さよなら


「じゃあ千代の案で決定な」

千代は安心したように微笑んだ。


「よしっ」

僕は気分を切り替えて
石の上からぴょんと飛び降りると

千代もそれに続いた。


「わー!」

千代は子供みたいに
一気に階段を駆け下りる。

きっと千代の心の中では
ぞくぞくするような想像があふれて
勝手に足がフルスロットルで
動き出したんだ。


だって、僕がそうだから。


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