前略、さよなら
「ねえ、千代
長袖着て暑くないの」
「え?平気だよ」
今日は2人で海沿いを
とくに何もすることなく歩いていた。
「そういえばね、昨日
誰かに覗かれてたみたい」
「え?どういうこと?」
「お父さんが勝手に言ってるだけだけどね。
昨日お父さんと2人でご飯食べてたらさ
外でがちゃんて音がしてさ。
出てみたらお庭の植木鉢が倒れてたの」
千代はたんたんとしゃべるが
僕の心臓はドキドキとヒートアップした。