僕は彼女の名前をまだ知らない
「さっきさ、日記書いてるって言ったじゃん?」

「………うん。」

「その日記、ある時が来たら、君に見せようと思ってるの。だから、その時はちゃんと見てね。」


「うん。」




そして、彼女は僕を一度強く抱き締めたあと、帰っていった。



急に、セミの鳴き声が聞こえて、背中に汗が流れた。
早く涼みたくて、急いで家に走った。
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