僕は彼女の名前をまだ知らない
やっぱり、僕は彼女が好きだ。

振られて、告白がなかったことになっても、それでも僕は彼女が好きだ。




そんなことを頭の片隅で考えながら、顔を洗った。

一応着替えもするけど、これ以上何かをする気はなくて、ぼーっと、椅子に腰掛けた。






遠くから、ジージージーと、蝉の鳴き声が聞こえてきた。


時計はもう、12の数字を指していた。
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