僕は彼女の名前をまだ知らない
「ただいまー」


上機嫌な声が聞こえたと思えば、お母さんが片手に紙袋を持って立っていた。



「おかえりなさい。」

「寛輝、もう昼ごはん食べた?」

「いや、まだだけど。」



朝ごはんも食べていないけど、それは言わない。
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