僕は彼女の名前をまだ知らない
「そっか……」


お母さんが静かに頷く。



「寛輝は、お母さんに会いたい?」

「……うん。会いたい。
会って、ごめんなさいとありがとうを言いたい。
今の自分を見てもらいたい。」


心から思う。


お母さんに会いたい。

自分を愛してくれた人に会いたいと。
< 202 / 216 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop