僕は彼女の名前をまだ知らない
「いつ、の、こと?」
彼女はゆっくりと尋ねた。

僕は彼女を責める気持ちがなかったから、これで「何でもないよ」って、終わればよかったんだ。
 
だけど、だけど僕は...


「だから!!
今日の朝の、住んでる場所を聞いた時のこと!!
それくらい教えてくれてもよかったじゃんっ!」

「それは、そういうことじゃないの!!」

「じゃあどういうこと?
僕と距離置いてるってこと?
せっかく僕は、君と仲良くなれたと思ってたのに...
......君はそうじゃなかったんだ。」


彼女は、とても傷ついた顔をして、
「私...今日は帰るね...」

そう言って帰っていった。
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