True Heart
「何これ…?」
出した手を指差して聞いてきたゆかりに、
「この間借りた2万円返して!」
私は答えた。
「いや…そ、そんな急に言われても困るよ…。
お姉ちゃんのドレスを買うために使っちゃって、もうお金が…」
「はあっ!?」
思わず強い口調で聞き返した私に、
「も、もうすぐ給料日だから、その時にちゃんと返すから!
今日のところは見逃して、お願い!」
ゆかりは顔の前で両手をあわせると言った。
「あんた、この間もそう言って…」
「本当に返すから!
給料日がきたら返すから、今日は見逃して!」
ペコペコと頭を下げているゆかりに、
「その言葉、しっかり聞いたからね?
忘れてたら承知しないから」
私は言い返した。
* * *
出した手を指差して聞いてきたゆかりに、
「この間借りた2万円返して!」
私は答えた。
「いや…そ、そんな急に言われても困るよ…。
お姉ちゃんのドレスを買うために使っちゃって、もうお金が…」
「はあっ!?」
思わず強い口調で聞き返した私に、
「も、もうすぐ給料日だから、その時にちゃんと返すから!
今日のところは見逃して、お願い!」
ゆかりは顔の前で両手をあわせると言った。
「あんた、この間もそう言って…」
「本当に返すから!
給料日がきたら返すから、今日は見逃して!」
ペコペコと頭を下げているゆかりに、
「その言葉、しっかり聞いたからね?
忘れてたら承知しないから」
私は言い返した。
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