True Heart
「いえ、退屈なんてそんな…」
私は手を横に振って否定をしたけれど、
「ここへきた時から君はずっと浮かない顔をしている」
彼に言い返されてしまった。
声優かと疑いたくなるくらいのテナーボイスに、自分の心臓がドキッ…と鳴ったのがわかった。
「よ、よく見てますね…」
私がそう言ったら、
「周りが意気込んでいる中で1人だけ浮かない顔をしているのは珍しいと思ったからな」
彼は言った。
「あ、アハハ…」
私はもうどう返せばいいのかわからなかった。
ああ、もう本当にゆかりのせいだ!
ゆかりがこんなくだらないことに巻き込んだから悪いんだ!
何が“お姉ちゃんのためを思って”だ!
「名前はなんて言うんだ?」
彼が聞いてきた。
私は手を横に振って否定をしたけれど、
「ここへきた時から君はずっと浮かない顔をしている」
彼に言い返されてしまった。
声優かと疑いたくなるくらいのテナーボイスに、自分の心臓がドキッ…と鳴ったのがわかった。
「よ、よく見てますね…」
私がそう言ったら、
「周りが意気込んでいる中で1人だけ浮かない顔をしているのは珍しいと思ったからな」
彼は言った。
「あ、アハハ…」
私はもうどう返せばいいのかわからなかった。
ああ、もう本当にゆかりのせいだ!
ゆかりがこんなくだらないことに巻き込んだから悪いんだ!
何が“お姉ちゃんのためを思って”だ!
「名前はなんて言うんだ?」
彼が聞いてきた。