True Heart
「えっと…先日、パーティーで会った小山内です…」

とりあえず、そう言った。

「ああ、君か」

そう言った二ノ宮さんに、
「えっと、こんな時に電話をかけてすみません…」

私は言い返した。

「いや、暇してたから大丈夫だよ」

二ノ宮さんが言った。

「そ、そうですか…」

私たちの間に沈黙が流れた。

これは間違いなく二ノ宮さんは困ってるよ。

とは言え、私も何を話せばいいのかわからなかった。

気まずい結果になっちゃったじゃないの!

もういっそのこと切ってしまおうかと思った時、
「あのさ」

二ノ宮さんが声をかけてきた。

「は、はい」

私の心臓がドキドキと激しく脈を打っている。

「小山内さんがよかったらなんだけど」

「はい」

ゆかりは何も言わないで私の様子を見ていた。
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