True Heart
「お姉ちゃんさ、今年でもういくつになるの？」

そう聞いてきたゆかりに、
「…２７だけど？」

私はよくわからなくて、質問に答えた。

「お姉ちゃん、いつまで１人でいるつもりなの？

もうすぐで３０歳でしょ？

そろそろここで相手を見つけて身を固めなきゃ」

おいおい、今度は説教ときましたか。

「結構よ、私は１人が好きなの。

別に結婚しなきゃいけないなんて言う法律がある訳でもないんだし」

そう言った私に、
「今はそう言えばいいわよ。

でもさ、１０年後も２０年後もその先も、同じことを言える？

老後に１人って言うのはいくら何でもないわよ」

ゆかりは言い返した。

「大丈夫ですー、妹に頼るつもりもなければ世話になるつもりなんてありませんので。

妹に心配されなくても１人で老後を過ごしますから結構ですー。

ほら、帰った帰った」

私はシッシッと野良犬を追い払うように手を動かした。
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