True Heart
さすが妹だ。

１番当てて欲しくなかった相手に当てられて、私はどうすることもできなかった。

「このまま逃げていいと思ってるの？

二ノ宮さんとさよならをしていいと思ってるの？

好きな人と結ばれないこと、離れることが１番つらいことなんだよ？」

何も言い返すことができないでいる私に、ゆかりは言ってきた。

「本当は、このままで終わりたくないって思ってるんでしょ？」

そう言ったゆかりに、私はコクリと首を縦に振ってうなずいた。

「じゃあ、今すぐに二ノ宮さんに連絡して」

ゆかりがそう言ってスマートフォンを差し出した時、スマートフォンが震えた。

「えっ？」

同時に、私たちはお互いの顔を見あわせた。

ゆかりの手からスマートフォンを受け取ると、指で画面をタップした。
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