True Heart
その名前を見たとたん、驚きのあまりスマートフォンを落としそうになった。

「誰からだったの?」

そう聞いてきたゆかりに、
「…二ノ宮さんから」

私は答えた。

「ほ、本当に…?」

恐る恐ると言うように聞いてきたゆかりに、
「本当だよ」

私は返事をすると、画面を見せた。

「本当だ…」

ゆかりが呟いたのを確認すると、私は画面に視線を落とした。

一体、何なんだろう…?

怒ってる…と言う訳ではないよね?

気持ちを落ち着かせるために深呼吸をすると、二ノ宮さんの名前を指でタップした。

『もう1度だけでいいから小山内さんに会いたいです

小山内さんに会って話がしたいです』

頭が真っ白になったとは、まさに今の状況を言うのかも知れない…。
< 65 / 78 >

この作品をシェア

pagetop