しあわせ食堂の異世界ご飯3
四人掛けのテーブルに、カミルとエマ。その向かいに、シャルルとリズが座る。アリアは他のテーブルから椅子を持ってきて、お誕生日席だ。
「お待たせしました、朝ごはんです。それからリズちゃんには、クレームブリュレをどうぞ。ちょうど作っておいたのがあったから、よかった」
「わぁ、すごい……!」
 リズは目の前にクレームブリュレが置かれると、目をキラキラさせながら「食べていいの?」とアリアに問いかける。
「もちろんだよ。気に入ってもらえたらいいんだけど」
 はしゃぐリズを見て、カミルが笑う。
「やっぱりアリアの料理を前にしたら、誰だってそうなるよな。リズ、それもめっちゃ美味いぞ」
「アリアお姉さまの料理は最高です! それを毎日食べているカミルお兄さまが、とっても羨ましいです……」
 できることなら、自分も毎日アリアの料理を食べたいとリズが告げる。そしてカミルに「ずるいです」と言って口をとがらせる。
 それを見たエマは「あっはっは」と豪快に笑う。
< 63 / 201 >

この作品をシェア

pagetop