向日葵の記憶
「自転車乗ってるとき、
泣いてたでしょ?」

『…き、気にしないでいいから…
今日はもう帰っていい?』

「帰ろっか
おんぶ!
してあげる」

『いいよ いいよ!
歩けるし』

「この足じゃムリだろ?」

『でも…』

「はいっ」
彼は私に背を向けて、しゃがんだ。

『やっぱ重いしいいよ・・・』

「大丈夫!お姫様抱っこにする?」

『お、おんぶがいい…
ほんとに重いからね』

私は彼の背中に乗ると
足が浮いた。

「重っ」

『えっ・・・』

「うそっ
軽いよ」
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