PRISM « Contract marriage 番外編»
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6年後。。

匡は、19歳になり…日本の大学へと編入する為、帰国した…


遠いイギリスでの生活…
最初の1年は、日本人という偏見と言葉の不都合から…差別やいじめに近いモノを受けた…

が、持ち前の忍耐力と精神力で切り抜け…、このままイギリスの大学へと進学しようか…と、迷う程になっていた…


それが、変わったのは…
父 佑一朗が、椎堂グループの傘下の会社を…という意向で、大学は日本で…ということだった…


空港に、迎えに来たのは…父の再婚相手 雅だった

が、匡が自分の息子だということを説明していないのか? 親戚の子…と、思われているらしい。

匡も、めんどくさい…という意図から、親戚の子で通していた…

トランクを詰めた匡は、雅に笑顔を向けた…

車に乗り込み、シートベルトをかけ…車が動き出した…

「雅さん、ありがとうございます」

「いいのよ、疲れたでしょ?」

「大丈夫です。」

見慣れた風景が並ぶ…、少しずつ…動悸が早まっていくのを感じる…

あの人…を、前にして…
自分は、今のように平常心でいられるだろうか?

「あ、匡くん、紘一さんと仲良かったわよね?」

「えっ? あ、そうですね…」

と、周りに気づかれてはならない…と、意識的に嘘をつく術を身につけていた…

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