PRISM « Contract marriage 番外編»
♪.:*:'゜☆.:*:'゜♪.:*:'゜☆.:*:・'゜♪.:*:・'゜☆.:*:・'゜♪.:*:
悠夏と紘一の対面…は、最悪なモノだった…とも言える…
匡は、初めて会った…自分の伴侶となる男に、無理やりキスをされた女性の心中に同情した…
あの兄に、他人をいたわり、迎え入れる…という精神が備わっていたら…悠夏のことももっと気遣うと思えたが…
「…吉澤さん、私はあの人と結婚しなければならないのですか?」
と、不安な言葉を口にした悠夏…
その彼女の肩を抱きしめたい…という衝動にかられた…
が、そんなこと、赦されるはずがない…
「強くなってください。あなたがこの家で暮らしていくためには、強くなるしか…」
その言葉に、両の瞳に、涙を溜め…自分の方をまっすぐに見つめる…
急速に高まっていく…自分の想いを、ひた隠しにするしか術はない……
♪.:*:'゜☆.:*:'゜♪.:*:'゜☆.:*:・'゜♪.:*:・'゜☆.:*:・'゜♪.:*:
紘一は、BARのカウンターに、女性といた…
「あなたが結婚する…だなんて、ホント、可笑しい」
と、笑い声をあげている…
モデルのような容姿をし、緩くウェーブがかかった髪をしている…
「うるさいな。彩乃、お前だってしてるだろ?」
「私は、あなたとは違うもの。夫を愛してるし、家庭を壊す気なんて、これぽっちもないから!
それより、初対面でキスしたの? 最低ねっ!」
と、言いながら…、その彩乃という女性は、グラスに注がれたカクテルを口にする…
「どの口が言うんだか? 俺と会ってるのに…」
「私は、あなたの持ってる椎堂グループに興味ないの。お尻の軽い…あなたが今まで付き合った女と一緒にしないでくれる?」
そぅ、軽く睨みつけながら言った…
「それより、その子、可哀想~。他人に愛情持てないあなたとの結婚なんて、不幸でしかないわっ!」
と、紘一にとっては聞きたくない台詞まで言ってのけた…
「はぁ? 俺がっ? そんなこと…」
「あら? 飽きたら、別れ話するのめんどくさいって知り合いに別れ話させに行かせる…なんて、相手に気持ちがない証拠よっ!」
図星…をつかれ…、何も言い返せない…
「そうだ! 紘一がその子のこと、本気で好きになったら…別れてあげる…」
その、にっこりと微笑みながら言った…彩乃の言葉に、微かに動揺した…
「本気?」
「あら、私と別れたくない?」
「…いゃ…て言うか…」
「自分が、その女のコのこと、本気で愛さない…とでも思ってる? 分からないわよ?
それに、その子、紘一が初めての相手なら…自分好みに変えれるわよ? ほら、光源氏の紫の上みたいに。女はどんな色にでも…」
「そっか…」
「あら、興味湧いちゃった…」
「それもそうだな…」
みるみる…柔らかな表情に変わっていく紘一に、別れは近い…と、彩乃は悟っていた…
紘一との別れ…も、近いということを。。
悠夏と紘一の対面…は、最悪なモノだった…とも言える…
匡は、初めて会った…自分の伴侶となる男に、無理やりキスをされた女性の心中に同情した…
あの兄に、他人をいたわり、迎え入れる…という精神が備わっていたら…悠夏のことももっと気遣うと思えたが…
「…吉澤さん、私はあの人と結婚しなければならないのですか?」
と、不安な言葉を口にした悠夏…
その彼女の肩を抱きしめたい…という衝動にかられた…
が、そんなこと、赦されるはずがない…
「強くなってください。あなたがこの家で暮らしていくためには、強くなるしか…」
その言葉に、両の瞳に、涙を溜め…自分の方をまっすぐに見つめる…
急速に高まっていく…自分の想いを、ひた隠しにするしか術はない……
♪.:*:'゜☆.:*:'゜♪.:*:'゜☆.:*:・'゜♪.:*:・'゜☆.:*:・'゜♪.:*:
紘一は、BARのカウンターに、女性といた…
「あなたが結婚する…だなんて、ホント、可笑しい」
と、笑い声をあげている…
モデルのような容姿をし、緩くウェーブがかかった髪をしている…
「うるさいな。彩乃、お前だってしてるだろ?」
「私は、あなたとは違うもの。夫を愛してるし、家庭を壊す気なんて、これぽっちもないから!
それより、初対面でキスしたの? 最低ねっ!」
と、言いながら…、その彩乃という女性は、グラスに注がれたカクテルを口にする…
「どの口が言うんだか? 俺と会ってるのに…」
「私は、あなたの持ってる椎堂グループに興味ないの。お尻の軽い…あなたが今まで付き合った女と一緒にしないでくれる?」
そぅ、軽く睨みつけながら言った…
「それより、その子、可哀想~。他人に愛情持てないあなたとの結婚なんて、不幸でしかないわっ!」
と、紘一にとっては聞きたくない台詞まで言ってのけた…
「はぁ? 俺がっ? そんなこと…」
「あら? 飽きたら、別れ話するのめんどくさいって知り合いに別れ話させに行かせる…なんて、相手に気持ちがない証拠よっ!」
図星…をつかれ…、何も言い返せない…
「そうだ! 紘一がその子のこと、本気で好きになったら…別れてあげる…」
その、にっこりと微笑みながら言った…彩乃の言葉に、微かに動揺した…
「本気?」
「あら、私と別れたくない?」
「…いゃ…て言うか…」
「自分が、その女のコのこと、本気で愛さない…とでも思ってる? 分からないわよ?
それに、その子、紘一が初めての相手なら…自分好みに変えれるわよ? ほら、光源氏の紫の上みたいに。女はどんな色にでも…」
「そっか…」
「あら、興味湧いちゃった…」
「それもそうだな…」
みるみる…柔らかな表情に変わっていく紘一に、別れは近い…と、彩乃は悟っていた…
紘一との別れ…も、近いということを。。