PRISM « Contract marriage 番外編»

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悠夏と結婚し。。
兄の紘一は、確実に変わっていった…

それは、本人ですら…気づかないような速度ではあるが…。。匡の目には1日ごとに変わっていっているのが目に見えるようだった…



そして、
確実に決定づけた…のは。。紘一が悠夏に、自分たちの母親 沙也加について話をした事…だった。。

自身も、病気で母親を亡くした悠夏にとっては、それは、同情なのか？ 共感なのか？ 定かではないが…確実に、紘一に対して…共依存的な気持ちに変わりつつあることは事実。。


だが…、それと同時に…

「大切な人をなくすことに慣れてる…なんて、言わないで…！ そんなこと、慣れちゃいけないのよ？」

と、両の瞳に、涙を溜め…潤んだ瞳で、自分を見つめる人…彼女を、自分だけのモノにしたかった…


ソレ以前にも、気持ちを通わせてはいたが…

その行為の一つ一つは、兄の紘一を裏切ることだ…と、分かっていた…


が、ここまで来たら…、止められるはずがなかった…

歯止めが効かなくなっていた…


悠夏と身体の関係になった日…
裏切った後になっても…、なんとかなる…と、鷹をくぐっていた…

と言うより、この状況下で、どうにか兄にバレないように…悠夏との関係を続けたい…と、思っていた…

それは、とても浅はかで…、甘い考えなのだが…匡も悠夏もことの深刻さ…など、深く考える余裕はなかった…

ただ、いまの関係を続けていくには、紘一や周りに細心の注意を払う…という事しか思いつかなかった…