PRISM « Contract marriage 番外編»
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匡が、椎堂家に来て、初めてのイベント…
夏休みに入ったばかりの日…、紘一の誕生日があった…
母親の沙也加がケーキを作り…、匡と一緒にデコレーションをしたのだった…
この日ばかりは、父親の佑一朗も早めに仕事を終え、帰宅していた。
「おめでとう、にいに!」
と、切り分けたケーキを紘一に差し出した匡…
「ありがとう、匡…」
今日ばかり…は、機嫌が良かった紘一は、匡が差し出したケーキを受け取り、匡も紘一の隣にちょこんと座り、2人仲良くケーキを食べている…
匡の手に着いたクリームを、紘一は甲斐甲斐しくペーパーで拭いたり…世話を焼いている…
その2人の様子に、
「仲良くやってるようだな、2人とも…」
と、佑一朗は満足気に笑っている…
「えぇ、良かった。紘一も、匡の面倒を見てくれるから…」
ケーキを食べ終えた2人は、ソファに座り…紘一は、匡に子ども図鑑の解説などを読んでいた…
♪.:*:'゜☆.:*:'゜♪.:*:'゜☆.:*:・'゜♪.:*:・'゜☆.:*:・'゜♪.:*:
…が…
「お母さん、匡は、お父さんの子どもって、ホント?」
夏休みになり、椎堂家の屋敷にいることも多かった紘一…
メイドたちの噂話しから、匡は、親のいない子どもを不憫に思い引き取った…と、聞かされてきたが…違うことに気がついた…
「…紘一…っ。」
「…みんな、言ってるよ…。そうなの?」
この子には、嘘や誤魔化しは通用しない…と、沙也加は、話すことに決めた…
紘一を、自分の隣に座らせ…ちゃんと説明すれば、理解してくれる…という思いだった…
「ホントよ。
匡は、お父さんと匡のお母さん…匡を生んで、しばらくして病気で亡くなったの…
お母さんは、お父さんの子どもは、紘一と同じように、この家で育てて行く方がいいと思って…。お父さんに、『匡くんを育てたい』と、伝えたのよ。」
「それは、お父さんが別の人を好きになったんだよね?
お母さんは、辛くないの?」
子どもなだけに、ストレートな質問に…自分でも気づかずにいた傷が抉られていくような感覚だった…
匡が、椎堂家に来て、初めてのイベント…
夏休みに入ったばかりの日…、紘一の誕生日があった…
母親の沙也加がケーキを作り…、匡と一緒にデコレーションをしたのだった…
この日ばかりは、父親の佑一朗も早めに仕事を終え、帰宅していた。
「おめでとう、にいに!」
と、切り分けたケーキを紘一に差し出した匡…
「ありがとう、匡…」
今日ばかり…は、機嫌が良かった紘一は、匡が差し出したケーキを受け取り、匡も紘一の隣にちょこんと座り、2人仲良くケーキを食べている…
匡の手に着いたクリームを、紘一は甲斐甲斐しくペーパーで拭いたり…世話を焼いている…
その2人の様子に、
「仲良くやってるようだな、2人とも…」
と、佑一朗は満足気に笑っている…
「えぇ、良かった。紘一も、匡の面倒を見てくれるから…」
ケーキを食べ終えた2人は、ソファに座り…紘一は、匡に子ども図鑑の解説などを読んでいた…
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…が…
「お母さん、匡は、お父さんの子どもって、ホント?」
夏休みになり、椎堂家の屋敷にいることも多かった紘一…
メイドたちの噂話しから、匡は、親のいない子どもを不憫に思い引き取った…と、聞かされてきたが…違うことに気がついた…
「…紘一…っ。」
「…みんな、言ってるよ…。そうなの?」
この子には、嘘や誤魔化しは通用しない…と、沙也加は、話すことに決めた…
紘一を、自分の隣に座らせ…ちゃんと説明すれば、理解してくれる…という思いだった…
「ホントよ。
匡は、お父さんと匡のお母さん…匡を生んで、しばらくして病気で亡くなったの…
お母さんは、お父さんの子どもは、紘一と同じように、この家で育てて行く方がいいと思って…。お父さんに、『匡くんを育てたい』と、伝えたのよ。」
「それは、お父さんが別の人を好きになったんだよね?
お母さんは、辛くないの?」
子どもなだけに、ストレートな質問に…自分でも気づかずにいた傷が抉られていくような感覚だった…