バツイチ彼に告白したら、予想外に溺愛されて困惑しています。
*
あまり他の課に行くことがない私だけど、今日は珍しく朝から総務部へ出向いていた。
課長からの緊急のおつかいを預かって来たのだ。
用事が済んで総務部を出たところで「ねぇ」と声をかけられて振り向いた。
見たこともない人だけど、私とは違う制服を着ているので総務部の人だとすぐにわかった。
総務部は来客が多いこともあって、黒色でシックな制服を着ている。
対して私は現場の人が着るのと同じ作業着の上衣だけを羽織っている状態だ。
先ほどの用事で何か不備があったのかなと思った。
それ以外で総務部の人に呼び止められる当てがないからだ。
だけど彼女は私が予想だにもしないことを言い放った。
「あなたが図管のアイドルで、真(マコト)の彼女っていう早川可憐さん?」
「えっ…?」
理解するのにずいぶん苦労した。
頭の中で今言われたことを反芻する。
“図管のアイドル”は、一部の人がからかい半分で私のことをそう表現しているのは知っていたから、そう言われるのも不本意ながらわかる。
それより“真の彼女”って。
真ってもしかして紅林さんのことだろうか。
そう思ったとたん、一気に警戒心が芽生えるのがわかった。
ちらりと制服に付けられた名札を見ると、【総務部 小泉優香】と書いてある。
まったく知らない人だ。
ただ、顔もスタイルもよくていわゆる美人タイプの大人の女性だということはわかった。
そんな人が私に何の用なのか。
あまり他の課に行くことがない私だけど、今日は珍しく朝から総務部へ出向いていた。
課長からの緊急のおつかいを預かって来たのだ。
用事が済んで総務部を出たところで「ねぇ」と声をかけられて振り向いた。
見たこともない人だけど、私とは違う制服を着ているので総務部の人だとすぐにわかった。
総務部は来客が多いこともあって、黒色でシックな制服を着ている。
対して私は現場の人が着るのと同じ作業着の上衣だけを羽織っている状態だ。
先ほどの用事で何か不備があったのかなと思った。
それ以外で総務部の人に呼び止められる当てがないからだ。
だけど彼女は私が予想だにもしないことを言い放った。
「あなたが図管のアイドルで、真(マコト)の彼女っていう早川可憐さん?」
「えっ…?」
理解するのにずいぶん苦労した。
頭の中で今言われたことを反芻する。
“図管のアイドル”は、一部の人がからかい半分で私のことをそう表現しているのは知っていたから、そう言われるのも不本意ながらわかる。
それより“真の彼女”って。
真ってもしかして紅林さんのことだろうか。
そう思ったとたん、一気に警戒心が芽生えるのがわかった。
ちらりと制服に付けられた名札を見ると、【総務部 小泉優香】と書いてある。
まったく知らない人だ。
ただ、顔もスタイルもよくていわゆる美人タイプの大人の女性だということはわかった。
そんな人が私に何の用なのか。