エタニティ・イエロー



 まもなくお客様も全員揃い開始時間になると、セレクトされたJ─POPの音楽が流れ始め、新郎新婦が奥から入場し、お客様同様、自分もうっとり二人を眺める。

 幸せそうな二人は、キラキラしていて眩しいな。

 挨拶を終え乾杯をすると、私達ホールスタッフは忙しくなり、お皿を片手に三つを持って料理を運んでゆく。

 コックさんや、友添さんが趣向を凝らして作った料理、美味しくないわけがない。

 だが、ふとした瞬間、今はすることがないのか、室内の様子を伺う駿ちゃんと目が合って、私は速足でその場を離れた。駿ちゃんを見ると、背中を冷汗が流れそうな感覚に陥る。


< 107 / 434 >

この作品をシェア

pagetop