エタニティ・イエロー



「いより、まだ寝ないの?」

「まだ……十一時だし、寝ないよ。駿ちゃんは」

「まだテレビ見てゆっくりしてるよ」

「昔は寝るの、早かったのにね」

 いよりの口調は強調された鋭さはなくとも、温かみはない。

 それでも、以前の記憶が、まだいよりの脳内には残っている。

「俺が早寝するの、よく覚えてたな」

「一応……三ヶ月は一緒に暮らしていたから」

「あの頃は楽しかったよなぁ」


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