エタニティ・イエロー
片付けを終え解散した後、私は一人、駅前のファッションビルに隣接する大きな本屋さんで、文庫本を手に取る。
本は割合好きで、駿ちゃんと暮らしていた時も、駿ちゃんが携帯のゲームをする時は、隣で本を読んでいた。
そして、駿ちゃんとの離婚のショックを埋めるように、当時読書に没頭していた時期があり、本は私にとって、かけがえのないものの一つ。
──あ、新しいの出てる。
お気に入りの作家の新刊を見つけ、パラパラページを捲りながら、冒頭部分の文章を追ってイメージする。