エタニティ・イエロー
少しでも好きなものに触れる時間は、ホッと心が和み、私の緊張も緩みを見せる。
こんな気持ちになれる瞬間は数多くはなく、よし、この本買っちゃおう。
そして、気持ちを固めていざレジでお金を払っていると、バッグに入れていた携帯のバイブがブーッ、ブーッと、誰かからの着信を知らせた。おそらく篝さんだろう。
「はい、もしもし」
急いで外に出て着信ボタンを押したものの、その瞬間緊張が訪れて、それ以上の言葉が出てこない。