エタニティ・イエロー



「……待たせてしまって、ごめんなさい」

「え、それこっちのセリフですよ。もう夕暮れですね、何食べたいですか?」

「えっと……何だろう。ごめんなさい、あまり考えてなかったです」

 スーツを着た篝さんは、この間見た私服姿よりも大人っぽくて、いかにもモテそうな雰囲気。明るいし、優しいし、仕事熱心だし、キラキラしている。眩しい。

 ──本当に、私とは住む世界が違う人なんだろうな。

 篝さんの優しい言葉に、私は一瞬だけ前を向こうと会うことを決めても、こうやってすぐにネガティブになってしまう。



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