エタニティ・イエロー
「じゃあ、俺のオススメのお店に行ってもいいですか?」
「はい、もちろんです。……何のお店なんですか?」
「中華のお店ですね。餃子が美味しいんです」
大股でゆっくり歩き出す篝さんの隣を、ちょこちょこ着いていき、私はバッグの持ち手をギュッと握る。
たったこれくらいのことで、ドッドッと胸の音は煩く、傍から見て挙動不審になっていないだろうか。
時折会話をして、ハラハラしながら五分程駅を南に歩くと、まもなくオレンジ色の照明に包まれる、良い香りのするお店の前に到着した。