エタニティ・イエロー



「いよりっ」

 駆け寄り二人の前に立ち止まると、いよりは瞬きさえもせずに、口を半開きにしたまま固まる。

「……どうしたの」

「どうしたって……」

 どうしたって──

「お前が、心配で」

「……心配って?」

「篝さんと……男と二人でいるから、大丈夫かなって」

 俺は勝手に、いよりの時間も止まったままだと思っていた。

 もうほぼ男性恐怖症にも見えるいよりは、これ以上誰も好きになることはできないかもしれない。だから、あわよくば、俺ならば、俺とならば、もう一度って──


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