エタニティ・イエロー
第六章 『指先に向日葵』
~幸いより~
七月に入ると、雨が降る日も徐々に減っていき、街に日が差すことも多くなった。
そしてカラリと晴れ渡る今日、私は尚美と英木さん、そして篝さんと花火大会に行く約束をしていた。
しかし、仕事は早番だったものの、レストランを出たのは18時近くであり、元々浴衣を着る予定はなかった。
浴衣を着たのは、駿ちゃんと一緒に行った花火大会が最後。あれ以来、浴衣を封印していたわけではないが、気が乗らなかったのは確かだった。