夜のしめやかな願い

伝えるつもりはない。

行動するつもりもない。

もちろん応援するつもりも・・・。

ただ、あの男に突き落とされる時を待っている。

いつかのコンサートで会った、幼馴染だという男二人。

一人の男は絶対に彼女の想いを受け止めないだろう。

憧れに過ぎないとわかっているから。

もう一人の男。

ひたりと目を合わせた時を思い出す。

ミスタッチに指を止めた。

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