夜のしめやかな願い
「だったら、院長に収まれ」
宗臣はグラスをゆすって、乱暴に氷の音をさせる。
「いずれはね。
でも、ほら、その時にやりたいことをできるように準備しないと」
にっこりと笑っている。
「とりあえず、あのくそ親父を式に引っ張り出すのに、オミ兄の勘当まがいを何とかしようと思って。
いくらなんでも、兄弟3人のうち、二人も勘当状態で、マサ兄だけに内藤を任せっぱなしっていうのも、どうなの?でしょ」
ウィンクされて宗臣は眉をしかめた。
たとえ女にされたとして嬉しくない。