約束のあの海で。

初めての出逢い

とうとう夜になった今


脱走しようと思った私だが、廊下には先生がうろついている。



どうしようかと頭をひねる私だが




あ…



窓があるじゃん


我ながら素晴らしいことを思いつく


夜の九時。



私は窓から病院の外に出た。




そこには窓越しには見れない、本物の星が空に散らばっていて

「わぁ…!」


思わずそう声を零した。


病院にあるスリッパを履いて、パタパタと浜辺へでる。



海面に映る星空はあまりにも綺麗で、今夜だけは海が好きになった。



両手を広げ、目を閉じる。




今だけは病気のことを忘れられる。



近くにこんな素晴らしいところがあるなんて思ってもいなかったから、すごく感動してる
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